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コラム2015年5月21日

☆風林火山 過去と対比すべきは…

東証1部時価総額の過去最高挑戦が話題だが、この「時価総額」には2つある。東証公表の「政府保有株を除いたベース」では、1989年末ピークの590兆9,087億円に対し、20日終値時点で589兆9,358億円に肉薄したが、毎朝、日本経済新聞に掲載される「含めたベース」で見ると、20日時点の596兆563億円から89年末のピーク到達まで、まだ10兆円ほど距離を残す。とはいえ、こちらも、いずれピーク更新は時間の問題なのだろう。上場企業の時価総額合計は日本企業全体の価値を示すもの。ピーク更新自体は喜ばしい。ただ、次から次へと新規上場企業が登場し、その都度、資金が投入されてきたわけだから、いくら時価総額が増えても、それだけで既存の株主・投資家の懐が潤うわけではない。

少し前の経済誌の大学教授論文に気になる表現があった。日経平均は2013年1月末から今年3月末まで72%上昇したが、東証1部単純平均は27%しか上昇していない、とのこと。そもそも「単純平均」は、権利落ちなどを考慮せず、1単元当たり購入額の目安を示すもの。時系列比較には適さない。日経平均15年ぶり高値を素直に喜びたい。日立。(A)

[本紙5月22日付1面]

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